京洛心象 白暮
1997年
91.0cm X 116.5cm
取材地:京都

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銀閣は京都というより日本有数の名刹で、実物を見たことがない人でも、写真や映像などを通して自分なりの銀閣のイメージを持っているのではないでしょうか。私も京都を描くのならどうしても銀閣を描きたいと思い、季節を変えて何度も足を運んだのですが、実際に現場に立ってスケッチを始めてみても、どうも筆が進みません。自分が勝手に作り上げていたイメージが強すぎたのかもしれません。
ところが、何度目かの挑戦で訪れた一月中頃の慈照寺境内で、夕暮れの中、純白に輝く向月台や銀砂灘の抽象的な広がりの中に、五〇〇年以上の劫﨟を経た重厚な銀閣が、私が作り上げていたイメージそのままの姿で凛然と建っていました。