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京洛心象 冬詩
1997年
91.0cm x 116.5cm
取材地:京都

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古典落語に「はてなの茶碗」というのがあります。江戸を食い詰めて上方に逃げてきた男の話ですが、清水の舞台下の水茶屋の縁台に腰掛けて茶を飲みながら、舞台の造りの見事さに感動する場面があります。現在も同じ場所に茶屋があり、その場所から見上げるとやはり落語の人物と同じ感動を受けます。
現代技術の粋を集めた建築物が、何十年と経たないうちに老朽化してしまい、惜し気もなく建て替えられてしまうというのに、何百年もの間風雨に曝されながら、その年月だけ人々に感動を与え続けている建物の存在を、我々は今どう考えたらいいのでしょうか。

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